シナジーのメタファーを外国語教育に応用する6


4 シナジーのメタファーのトレーニング(Version 1)

【分析法】
 シナジーのメタファーは、作家の執筆脳を研究するための分析方法である。まず、読者の購読脳が言語の認知を通して考察され、その出力が入力となって情報の認知を通ると作家の執筆脳が見えてくる。そもそも人文科学にはないLのフォーマットを考えるための前提として、非専門の系列のブラックボックスを消す必要がある。
 このLの分析のために必要となるものは、次の4つである。但し、3と4はどちらか一つでも客観性を上げることができる。
① Lのストーリーを作成する。
② リレーショナル・データベースを作成する、その際、セカンド的に何か他のカラムを考えてみる。例えば、言語と非言語のセカンドとして、顔の表情を考える。
③ データベースの統計処理を試みる。例えば、バラツキや推定など。
④ Lのストーリーを論理計算(カリキュレーション)で考える。

【トレーニングの手順】
① 「森鴎外のデータベース化とその分析」を一読する。
② データベースのカラムの意味を確認してから、「山椒大夫」、「佐橋甚五郎」、「安井夫人」、「魚玄機」のエクセルのフォーマットに自分で数字を入力し、データを作成する。
③ 作成したデータベースのバラツキを調べて、既存の研究と照合する。一つは、文学研究と、また一つは、理系の研究と照合してみる。つまり、データベースは、文理双方と調節するための中間的な研究ツールである。
④ 照合ができれば、データベースは、一定のレベルで作成できている。

花村嘉英(2018)「シナジーのメタファーを外国語教育に応用する」より

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