6 まとめ
人間の思考や言動を理解するには、喩え(メタファー)だけでは適切とはいえない。さらに作家の人間の条件として危機管理者を想定し、データベースの相互依存関係を理解する必要がある。リスク回避については、災害の避難、救急医療、株式の暴落、緊急着陸、生活全般(例、家庭崩壊)などが考えられる。これらを研究の題材としてシステムを作ることができれば、シナジーのメタファーを介してミクロとマクロの文学分析がバランスよく調節できるようになる。
【参考文献】
花村嘉英 計算文学入門-Thomas Mannのイロニーはファジィ推論といえるのか?新風舎 2005
花村嘉英 从认知语言学的角度浅析鲁迅作品-魯迅をシナジーで読む 華東理工大学出版社 2015
花村嘉英 日本語教育のためのプログラム-中国語話者向けの教授法から森鴎外のデータベースまで 南京東南大学出版社 2017
花村嘉英 シナジーのメタファーの作り方 中国日语教学研究会上海分会論文集 2018 南京東南大学出版社 241-249
ジグムント・バウマン、チィム・メイ 社会学の考え方(奥井智之訳) ちくま学芸文庫 2016