中島敦の「山月記」の多変量解析-クラスタ分析と主成分9


【カラム】
A平均1.8 標準偏差0.45 中央値2.0 四分位範囲2.0
B平均1.0 標準偏差0 中央値1.0 四分位範囲1.0
C平均1.8 標準偏差0.45 中央値2.0 四分位範囲2.0
D平均1.6 標準偏差0.55 中央値1.0 四分位範囲1.0
【クラスタABとクラスタCD】
AB 平均1.4普通、標準偏差0.22普通、中央値1.5普通、四分位範囲1.5低い
CD 平均1.7高い、標準偏差0.5低い、中央値1.5普通、四分位範囲1.5低い
【クラスタからの特徴を手掛かりにし、どういう情報が主成分なのか全体的に掴む】
Bの標準偏差数字が0のため、両者の振舞いを描こうと思っている。
【ライン】合計は、言語の認知と情報の認知の和を表す指標であり、文理の各系列をスライドする認知の柱が出す数字となる。
① 7、視覚以外、直示、新情報、未解決 → 李徴の慟哭の声と自嘲的な声。
② 5、視覚、直示、新情報、解決 → 妻子より己を優先させたため、虎になった。 
③ 7、視覚、直示、新情報、未解決 → 帰途にこの道を通らないよう願う。
④ 7、視覚以外、直示、新情報、未解決 → 芳子が就寝時の祖母の様子を語る。
⑤ 5、視覚、直示、新情報、解決 → 李徴も袁參も涙の中に別れた。
【場面の全体】
 視覚情報が6割ほどしかなく、脳に届く通常の五感の入力信号の割合よりも低い。従って、ここでは視覚以外の情報が役に立っている。

花村嘉英(2019)「中島敦の「山月記」の多変量解析-クラスタ分析と主成分」より


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