4 まとめ
謝恩会の席で挨拶する風雨は、町医者として日常抱える問題を専門家の医師に向けて投げかけ、リアクションを求めている。続けて専門家の医師から「診療に当って、尿や便を検査すると同様に、あらゆる患者の肝臓を診る必要がある」とコメントがあり、風雨は、臨床家の金言となすべきもの、心に銘記して、終生忘れませんと述べ、問題未解決から問題解決へ向かっていく。そのため「流行性肝臓炎と治療」と「意欲と普遍性」という組が相互に作用し、「坂口安吾と正義ある普遍性」というシナジーのメタファーが成立する。
この種の実験をおよそ100人の作家で試みている。その際、日本人と外国人60人対40人、男女比4対1、ノーベル賞作家30人を目安に対照言語が独日であることから非英語の比較を意識してできるだけ日本語以外で英語が突出しないように心掛けている。
参考文献
大塚俊男他 こころの病気を知る事典 弘文堂 2007
坂口安吾 肝臓先生 角川文庫 1999
日本成人病予防協会監修 健康管理士一般指導員通信講座テキスト ヘルスケア出版 2014
花村嘉英 計算文学入門-Thomas Mannのイロニーはファジィ推論といえるのか? 新風舎 2005
花村嘉英 从认知语言学的角度浅析鲁迅作品-魯迅をシナジーで読む 華東理工大学出版社 2015
花村嘉英 日语教育计划书-面向中国人的日语教学法与森鸥外小说的数据库应用 日本語教育のためのプログラム-中国語話者向けの教授法から森鴎外のデータベースまで 南京東南大学出版社 2017
花村嘉英 シナジーのメタファーの作り方-トーマス・マン、魯迅、森鴎外、ナディン・ゴーディマ、井上靖 中国日語教学研究会上海分会論文集 2018
花村嘉英 从认知语言学的角度浅析纳丁・戈迪默-ナディン・ゴーディマと意欲 華東理工大学出版社 2018b
花村嘉英 川端康成の「雪国」に見る執筆脳について-「無と創造」から「目的達成型の認知発達」へ 中国日語教学研究会上海分会論文集 2019
花村嘉英 小林多喜二の「蟹工船」の執筆脳について ファンブログ 2019
李光泽主編 日本文学史 大連理工大学出版社 2012
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